けやきウォーク前橋1Fにある紀伊國屋書店で立ち読みした2冊のランニング入門書について、 自分なりに評価してみたい。
『ランニング・スタート・バイブル』渡辺康幸著(日本文芸社)。 (立ち読み時間:約10分) 早稲田大学競走部駅伝監督の渡辺康幸氏によるランニング入門書。 内容は、特別目新しいことも、独自性も感じられない。
ランニングで、骨盤の動きを強調してはいけないだろう。 骨盤は固定。動くのは股関節(下肢)。
一流ランナーはすべて、足裏全体で接地していると書いているが、 本当だろうか? フラットに着くというのを何故かもてはやす向きもあるが、 何故そうなのかを考察していないであろう。 現在はまだ踵接地でも良いのである。 スピードが速くなると踵接地できなくなる。 例えば短距離走がそうである。 しかし、前足部で接地しようとしてそうしているのでもなければ、 そうした方が早く走れるからそうしているわけでもない。 ある程度以上速く走ると、否が応でもそうなってしまうだけである。 長距離走の場合、ラストスパート以外では、 まだそこまでのスピードには達していないであろう。
まあ、渡辺監督は、単に一流選手がいつのまにか指導者になっただけである。 科学的な説得力が感じられない。 客員准教授という肩書きはあっても、 自身で学術的に研究したことがないのであろう。 試しにCiNiiで渡辺氏著の論文が無いか検索してみたが、 予想どおり無かった。 注1
人に薦められる程の本ではないと感じる。 (市民ランナー向け、一般人向けの入門書を書くには適して ないんじゃないかということ。大学での指導者としての評 価はまた別であるし、ここではそうした評価はしていない。)
『eA式マラソン“新常識”トレーニング』鈴木彰著(ナツメ社)。 (立ち読み時間:約15分) ランナ−・アスリ−トをサポ−トするマラソン・ランニングサイト「@runner」や ランニングクラブ「e-Athletes」を運営するNPO法人あっとランナー代表理事で e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰氏の著したランニング入門書。 おそらくフルマラソンまで目指したい人向けと思われる。 内容は、科学研究に裏打ちされた説明が わかりやすくできていると思う。 走フォームについては、 「このようなフォームを」というようなモデルを見せると言う手法では無く、 走フォームを作る(動きづくり)のトレーニングとして 「スキップ」「ハイ・ニー(もも上げ)」 「ウインドスプリント(流し)」の3つを紹介している。 このように、 自然に効率的で良いフォームに導くためのトレーニングを紹介することは ある”型”に自分の動きを当てはめようとする良い指導法だと思う。 (起伏地のランニングなど、もう少しバラエティが豊かだともっと良い。)
理論的な背景には、 共に@runnerを立ち上げた山本正彦氏(現東京工芸大学助教)の 存在が影響しているのであろう。 もちろん、他にもいろいろな方の影響などを受けながら 今日のランニング指導の理論を構築しているのでしょうが。
鈴木彰氏は、関東学園大学(群馬県太田市)陸上部監督だった。 もう10年以上前、 陸上の関東インカレの時、山西哲郎先生のお供をして、 鈴木氏がネット上でのランニングクラブを作る構想を 居酒屋(横浜?)で話していたことを記憶している。 また、山本氏は関東学院大学陸上部の出身で、 群馬大学大学院に入り山西先生の指導を受けておられ、 その頃は僕も何度も顔を合わせた。 そうした縁があるから書くのではないが、 渡辺氏の本よりも本書の方がずっと優れて役立つと思う。
注1 CiNii
国立情報学研究所(NII)という機関が行なっている 論文や図書・雑誌などの学術情報を検索できるデータベース・サービス。 日本国内の学術論文を探すのに便利で、 僕のような素人でも利用できる。
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テーマ:ジョギング・ランニング - ジャンル:スポーツ
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