感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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縮んでしまった筋を元に戻すにはどうしたらいいのか?
別ブログの記事「筋は縮むことしかできない 筋の生理」と「筋の生理2」(消失)の説明で、
きん:筋肉の正式な呼び方)は縮むことしか出来ないこと、
筋は収縮を止めた後でも緊張・長さが元に戻らなくなることがある
ということをお話ししました。

本格的なスポーツを経験した方や、
激しい力仕事をやったことのある方なら、
激しいトレーニングや力仕事の後(翌日またはひどいときは当日の内に)、
筋が硬くなり、
ひどい時には筋の中にこコリコリした硬い固まりのようなものができて、
関節を曲げる時にその硬さやコリコリが邪魔をして、
曲げにくくなった経験をしたことがある方も多いと思います。

大腿(だいたい:ふともも)部の筋を例にとると、膝を曲げる筋と伸ばす筋があります。
膝を伸ばす筋である大腿四頭筋だいたいしとうきん)はふとももの前にあり、
膝を曲げる時に引き伸ばされる筋です。
 逆に膝を曲げる筋は太腿の裏にあります。
大腿二頭筋 だいたいにとうきん半膜様筋 はんまくようきん半腱様 はんけんようきん
 以上の三つの筋をまとめて言う時は、ハムストリングと呼んでいる。)

立った姿勢から膝を曲げてしゃがみ込む時、
膝を伸ばす役割をする大腿の前の筋は引き伸ばされますが、
普通はお尻が踵(かかと)に付くまでしゃがめるくらいは
(つまり、膝を最大に曲げることができるくらいは)
大腿の前の筋は引き伸ばすことができます。
しかし、大腿の前の筋が硬くて十分に伸びないので
膝が曲がりにくくしゃがめなくなることがあります


一方、膝を曲げるハムストリングの筋は、
立った姿勢からしゃがみ込む時、
収縮する必要がないので普通は柔らかいままで、
しゃがむとふくらはぎの筋とぶつかり圧し合い、
お互いの圧力で平たくつぶれます。
ところが、ハムストリングの筋がひどく硬くなると
充分に平たくつぶれず、
まるでふくらはぎの筋との間に棒が挟まったかのような感じがして
膝を深く曲げられずしゃがむことができないこともあります


このような体験をしたことのある方も少なくないと思います。

例に挙げたように、激しい筋活動(スポーツ、労働など)の後などには
収縮を止めた安静時にも筋の緊張が持続して、
筋全体の長さを縮め平常よりも伸びにくくすることが多いのです。
このような筋の状態は、
「短縮した」と言っても良く、
「硬くなった」と言っても良く
「緊張が強くなった」と言っても良く、
単に言い方を変えただけと言っていいでしょう。                  ※1

では、「短縮した」「硬い」筋は、どうしたら
「長さを取り戻した」「柔らかい」筋に戻るのでしょうか?


ここでは、私のとっている方法をご紹介します。

(1)マッサージをする
  筋をターゲットとしたマッサージです。特に深部の筋を狙います。

(2)ストレッチングをする
  自分自身で行わせるセルフストレッチング
  人に伸ばしてもらうパートナーストレッチングがあります。

(3)鍼灸などの東洋療法を用いる
  漢方薬は、用いません。専門家に任せます。

(4)筋収縮に伴う反応を用いる
  強度の筋収縮後には、収縮した筋はリラックスしやすくなります
  つまりストレッチングしやすくなります。
  また、強く収縮した筋の拮抗筋は、リラックスしやすくなります。
  こうした反応を、主にストレッチングと併用します。              ※2

(5)アイシングと温熱を利用する
  アイシングは、特に筋が硬いだけでなく、
  伸ばしたり収縮させたりする時に痛みがある場合に利用する。

今後、(1)~(5)について詳しく書いていきたいと思います。


※1 「緊張が強くなった」と言っても良く、単に言い方を変えてだけと言っていい
筋の「緊張」という語の用法ですが、
筋は縮むことしかできない 筋の生理」の注(※2)を
読んでいただくとわかると思いますが、
私の解釈・用法は医学的な定義をはみ出している恐れがあります。
特に筋緊張筋トーヌス)が医学・医療上問題となるのは
神経系の疾患や損傷のレベルの鑑別や
リハビリなどの上の問題であるからで
ここでは、
あくまで神経系に異常や病気がない人の身体について語っているので、
筋の緊張とは一般的な意味合いで使用している

と解釈してもらってもかまいません。

※2 筋収縮に伴う反応を、ストレッチングと併用する
筋収縮後の抑制(自原抑制)を利用するストレッチングは、
以前はPNFストレッチとしてスポーツ界に流行しました。
時にはホールド・リラックスHold RelaxPNFのテクニックの一つ)を応用したストレッチ
と説明されることもあるようです。
しかしながら、
PNFの専門家からは安易にPNFという名称を使うことへの疑義(抗議?)が出され、
PNFストレッチという呼称は廃れました
(命名者が使っていない)し、
ホールド・リラックスは、
目的とする運動のパターン強化のために拮抗筋に最大収縮をさせて
それに伴う相反抑制を利用する手技ですが、
こうしたホールド・リラックスの技法について誤った説明をしているものをよく見かけます
(一部スポーツ関係者の間などでは、まだPNFストレッチと言う語が使われているようで、
認識が甘く困った事だと思います。)
日本PNF学会 トップページ→日本PNF研究会の発足→発足の主旨)        ※3

自原抑制の利用と相反抑制の利用との違いなど、
近日中に新たなエントリーで説明する予定。


※3 日本PNF学会

実は、日本にはもう一つPNFの団体があって、
それは日本PNF協会という。
もともと日本PNF研究会という一つの組織だったらしい。
協会の方のトップ(理事長)は市川繁之氏(ヒューマンコンディショニングPNFセンター)、
学界のトップは(理事長)は 今井基次氏(八千代リハビリテーション学院学院長)。
学会には、副理事長に乾公美氏(札幌医科大学保健医学部教授)や
柳澤健氏(首都大学東京理学療法科学科長)という
PNF関連の書籍の訳者・著者が顔を揃えている。
しかし、一方、『スポーツPNFマニュアル』(著者)とビデオ(実技指導)
(本・ビデオ共に南江堂、絶版?、両方とも私は所有している)を出し、
ある意味PNFという用語の混乱に一部加担しちゃったと思われる過去のある、
ある方も役員に名を連ねている。

1990年代前半、私はその方の講習会も
現在協会の理事長である市川繁之氏の講習会の両方に参加した。
講習会後の市川氏に持っていた『スポーツPNFマニュアル』を見せたのも私である。
市川氏は初めて見るとおっしゃっていた。

さて、学会副理事長の柳澤氏と協会理事長の市川氏は、
臨床PNF』(P.E.サリバン他・著、メディカル葵出版、1986年)では、
共に訳者として名を連ねている。

何があったのかはわからないが、学会の名だけ紹介する形になってしまったので、
改めて協会も紹介しておこうと判断した。
こんなブログ記事もある。

(※3 は2010年2月21日に追加しました。)


(この記事は、このブログの2008年10月1日にアップしたエントリーを、別ブログ
治療室ボディ・インスピレーション 癒す体・鍛える体』に2009年10月19日転載したものを、
再び当ブログに復活させたものです。)

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プロフィール

フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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