感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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(症例)秋季国体の頃に思い出す 全身打撲
私は、大阪国体(1997年)から6大会連続で、
陸上競技群馬県代表のトレーナーとして国体に帯同しました。
陸上競技は秋季国体の中で、だいたい10月中~下旬に行なわれました。            ※1
そんな、ある年の国体でのことです。

国体での陸上競技の日程は5日間ですが、
当時は前々日(金曜日)に現地入りし、
翌日(土曜日)に選手が参加する開会式があり、
その翌日(日曜日)から5日間競技があるというのが
各大会で共通するパターンでした。
この大会は、競技は4日間で行なわれました。

最終日の投てき種目に出場予定のある選手が、
到着2~3日目の夜(正確には覚えていません)に
ケアの予約を入れました。
高校3年生の彼女は、
国体前の強化合宿でも2回程ケアをしたことがありました
その彼女が「腰が痛い。」と言うのでマッサージから始めました。
すると、比較的軽いマッサージでも非常に痛がりました。
強化合宿の際も腰痛を訴え、マッサージしましたが、
気持ち良がりましたが痛がりはしませんでした。
また、合宿の時はマッサージを始めると筋肉の緊張が速やかにほぐれ、
大変筋肉の反応が良かったのですが、
国体では筋肉の緊張はほとんど変わらず、
明らかに強化合宿のときとは様子が違っています。

この時の痛がり方と私の手の感触からは、
単なる筋肉疲労を超えた何か異常なことが起こっているように思われました。
そこで、マッサージを中止し、
どうしたのか、何か心当たりはないか質問しました。
すると、驚くベきことを彼女は告白しました。
それは、国体への出発の前日の朝、自動車にはねられたというのです。


朝練習に行く途中で横道から
一時停止の標識を無視して出てきた自動車に跳ねらて転んだというのです。
その時に体を道路に打ち付けましたが、
その車はそのまま逃げ去ったそうです。
全身の状態と事故にあった時の状況説明から、
自動車にはねられて体を道路に打ちつけたと言う話は、
十分に信用できるものと判断しました。                          ※2

衝突や落下による全身打撲は、
その直後にはどの程度の傷害があったか、
直後にはわかりにくいが、後で大きな影響が出ることもある
ことを説明し、
まず両親(自宅)に報告と相談をし、
次いで顧問(国体に帯同)と国体での投てきコーチと話し合うよう勧めました。

私の施すケアとしては、その晩はアイシングだけにし、
翌日には医師の診察を受けることも勧めました。
彼女は、すぐに自宅に電話して相談しましたが、
国体には本人の希望を尊重して出場することに決めたことを
報告してくれました。
次いで、顧問と投てきコーチと話し合ったようですが、
やはり出場の方向でまとまった
ようでした。

私としてもできるだけの時間を割いて
ケア(主としてアイシング)をしましたが、
体の状態からして、
無理に出場してもあまり記録は出ないだろうと考えていました。
むしろ、予想外に力を発揮できて好記録を出せたりすると
返って体に強い負荷がかかって
後々体に悪影響が出ることが心配でさえありました。
全身打撲によって末梢神経が損傷していたりすると
後遺障害が残るのではという心配もしました。

コーチ陣等にも慎重に経過観察して欲しいと思いましたが、
顧問が試合の前の不安や緊張からくる精神的な問題ととらえている節があり

大変ショックを受けるとともに腹立たしくもなりました。                  ※3
やはり翌日の練習はやはり良い投てきができず、
しかも本人の痛み(腰痛)は増すばかりでした。
結局、国体に出場はしましたが、
自己ベストからも遠い結果に終わりました。

私としては、不本意であり、
非常にいろいろなことを考えさせられたケースです。



※1 陸上競技は秋季国体の中で、だいたい10月中~下旬に行なわれました

数年前から、夏季大会と秋季国体が一緒になったそうで、
そのため陸上競技の行なわれる日程が以前に比べて早くなった。
今年(2010年)は、千葉県で10月1日(金)~5日(火)に行なわれる。



※2 自動車にはねられ~と言う話は、十分に信用できるものと判断

その以前にも、私の治療院に治療を受けに来た女子高校生から
詳しく話を聞いたところ自動車にはねられて受けた怪我であったことがある。
その時のドライバーは車から降りて謝ったそうだが、
結局警察に通報せず、相手の名前・連絡先も聞かず、
病院にも行かずにそのまま別れた(通学途中)と言う。
交通事故に対する対処法を高校生でもわからない子が多いことを知った。
怪我がそう重くなさそうだと思うと、曖昧な対処で済ましてしまう。



※3 顧問が~節があり、大変ショックを受けるとともに腹立たしくもなりました

指導者(先生)というのは、選手(生徒)の体についての訴えを
よく精神的なものとして理解するし、実際にそう扱う。

精神的な問題(不安・緊張)なら、
何故精神的な訴えにならないのかを考えない。
指導者(先生)が精神的な内容を受け止めてあげないから、
選手(生徒)は精神的な問題とではなく、
肉体的な問題として訴えるのではないのか?

そうした可能性を考えないのだろうか?

しかし、この場合は、
私は実際に体を触って(できるだけ)客観的に診て判断しているのだ!」
「体を触りも視もしない人間が、なんで体の専門家の意見を無視して、
精神的な弱さみたいなことを言うんだ!」
ということで、
実際に身体にトラブルが発生しているのに
多面的に考えずにすぐに精神論に持っていくことに怒りを感じた
のである。

実は、この顧問は、私の大学陸上部の後輩(在学年は重なっていない)に当たり、
その後も何度かこの件について話し合った。



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(この記事は、2011年1月6日に一部修正しました。)
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Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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