感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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国体であった出来事 アイスバスの威力
群馬県には、かつて金沢イボンヌという
陸上競技の選手が在籍していました。
引退した現在でも、
女子100mハードルの日本記録(13"00)を持っています。

彼女はお父さんが米国人、お母さんが日本人で、
ほとんどアメリカで育ちました。
そのために彼女は日本国籍を持っていましたが、
恐らくアメリカ国籍も持つ2重国籍であったと思われます。
コロラド大学時代に100mハードルで良い記録を出せたことで、
日本国籍に絞って日本人としてオリンピックを目指すことを選びました。           ※1
大学卒業後、彼女は群馬県内の企業の登録選手になり、
国体でも群馬県代表として活躍しました。

彼女と初めてあった時は、
まだ日本語がたどたどしい状態でしたが、
年々日本語会話力を上達させていき、
コミュニケーションに困ることはありませんでした。
しかし、彼女は、だんだん足に怪我(痛み)を抱えるようになり、
しかもなかなか治らないようになっていきました。

彼女が足を痛めたとき、
アイシングテーピングを行なったりしたのですが、
初めの頃の彼女はアメリカ育ちだというのに、
アイシングが苦手でした。
また、テーピングも通常のテープ(アスレティック・テープ)では
緩めに巻いても足先が痺れると言う程非常に敏感で、
キネシオテープを貼るぐらいしかできませんでした。
そんなこんなで、彼女のケアには大変気をつかいました。
(もちろん、少しずつ体のためにと言って、
様々なケアに慣れさせていこうと努めました。)

金沢イボンヌ選手が日本(群馬)で競技するようになって数年が経ち、
いろいろと日本に慣れてきた頃の国体でのことです。
このシーズン、彼女は片足(足首辺りだったかな~?)に慢性的な痛みがあり、
また、他の部位(ハムストリングなど)にもよくケガを発生させていました。
国体前の強化合宿でも国体に行ってからも、
彼女のレースが始まる少ない日数で懸命にケアしましたが、
あまり芳しい結果が出ませんでした。

そんなある夜、トレーナールームに来た彼女の足の痛みは、
劇的に小さくなっていました。
不思議に思ってイボンヌ選手にどうしたのか聞いてみました。
すると彼女の答えは、私にとってびっくりするようなことだったのです。
それは、彼女は練習を終えて宿舎に帰ってから、
部屋のゴミ箱(プラスチック製)に一杯の氷をフロントでもらい、
その氷を風呂(ユニットバス)に張った水に入れてアイスバスにし、          ※2
その中に15分(だったかな?)つかっていたというのです。
その結果、痛みが劇的に小さくなったのです。

アイスバスの効用は知っていました。
アメリカでは大学のアスレティックトレーニングルームなどに設置され、
だいぶ前から利用されていることも。
世界的スーパースターだった男子400mハードルのエドウィン・モーゼス選手が
トレーニング後にクーリングダウンとしてアイスバスを利用していることが
紹介されていた記事を読んだこともありました。
ただ、日本にはアイスバスのような設備がほとんど無いことから
一般的ではないことでした。

しかし、私が驚いたのは、
知り合った頃はアイシングをほとんどしたことがなく、                   ※3
苦手としていたイボンヌ選手が、
自分からアイスバスを作り入っていたことでした。
彼女が選手として精神面で大きく成長していたことを
嬉しく感じたエピソードであり、
なおかつアイスバスの威力の大きさに気付かされた機会になりました。

同じ大会中、イボンヌ選手と同部屋であり、
同じく成年の部の短距離選手(リレーメンバー同士)だった選手が、
やはり足首や大腿など下半身に多くの痛みを抱えていたのですが、
イボンヌ選手に習ってアイスバスに入ったところ、
これまた劇的に痛みが軽減し、
国体ですべての出場種目に全力で走り切ることができました。



※1 日本国籍に絞って日本人としてオリンピックを目指すことを選びました

アメリカでは(多くの先進国でも)2重国籍が認められるが、
日本では、22歳になる前であれば日本と他国との2重国籍を容認されるが、
22歳の誕生日以降はどちらか一方の国籍しか認めず、
日本国籍かもう1国の国籍かのどちらかを選ばなければならない。
オリンピックに出ることを夢見た金沢イボンヌ選手は、
アメリカ代表(国籍)か日本代表(国籍)かのどちらかを選ぶ必要があったが、
より代表になりやすい日本の国籍を残す(アメリカ国籍を棄てる)ことを選んだ。
(彼女について、こんな記事を発見。)


※2 アイスバス

浴槽に氷水を張ったもの。
下半身や下肢全体など、一度に広い部位を冷却できる。
水圧や(冷たさに慣れれば)水浴のマッサージ効果、
リラックス効果も期待できる(かな?)。
氷を入れていな、冷水のみの風呂はコールドバスと呼ぶ。
大きなバケツ状の容器で脚だけれ冷却するものも
日本ではアイスバスと呼んでいるが、
英語圏でもそうなのかは私には不明。

 アイスバスの実例:ビニールプールを利用したアイスバス(写真)
           (Jリーガー佐伯直哉選手の公式ブログ=終了 より)
           (読売ユース時代に5ヶ月程余りトレーナーとして接した)
          バケツ型の容器によるアイスバス(携帯用)
           (7人制ラグビー日本代表監督・村田亙氏のブログより)
          アイスバスの効果/男子テニスのトッププロの話
           (テニスファンのブログより/2番目の写真の横の文)

       
※3 知り合った頃はアイシングをほとんどしたことがなく、苦手としていたイボンヌ選手           

初めてアイスパックアイシングをした時、
悲鳴のような声を上げた。
また、アイスパックを着けている間中声を出し続け、
20分冷やすと言っても「まだ~?」とすぐに聞いてくるような状態だった。


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プロフィール

フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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