感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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筑波行(第1回 BAMIS国際フォーラム) 2
2月28日(月)、3月1日(火)の2日間
筑波大学学生会館の3F特別会議室で開かれた
第1回BAMIS国際フォーラムに出席してきた。

その2日間に印象に残ったことを書いてみる。

実際には聞き逃してしまったのだが、
初日の初めのセッションでの朝岡正雄筑波大学教授
(人間総合科学研究科副研究科長、コーチング学専攻)の
「動きの習得と『身体の知恵』」というタイトルの発表。
レジュメによると、
トランポリンを使った後ろ宙返りの学習を例にとり、
新しい運動(技)の獲得についての知見がまとめられていた。
私の理解したところでは、かなり乱暴に言うと、
できなかった技ができるようになる過程には、
あれこれ考えて動きを意識して上達するのではなく
運動の繰り返しの中でより良い動きへ導く機構(?)が
身体に備わっている(らしい)と言うこと。
そうした身体知とでも言うべき
人間固有の運動感覚能力があると言う
主張に興味を持った。
(私が誤解しているかも知れないことを断っておく。)

午後に講演した日本ホリスティック医学協会会長
帯津良一医師の話も有用と思われる示唆を含む内容であった。
」だとかホメオパシーだとかには懐疑的であるが、
がん患者に対して全人的にアプローチしたいという態度には
共感できるものがあった。
しかし、何と言っても質問に対して答えた
帯津先生の”理想の死の迎え方”には、
大いにその場が湧いたし、
多くの参加者(特に男性?)の共感または関心を引いたことは            ※1
間違いなさそうだ。


初日の6時30分からは、
大学会館内のレストランで懇親会に参加した。

その日座席が隣だった方と話をしたら面白そうだったので、
そのまま懇親会でも話をうかがった。
京都女子大学・大学院原田奈名子教授とおっしゃり、
私がアスレティックトレーナー鍼灸マッサージ
仕事にしていると自己紹介すると、
原田先生はsomatics(ソマティクス)について話して下さった。          ※2
ソマティクスとは名前しか聞いたことがなかったので、
しつこく話を伺ったが、
もう一つわからないこともあったので、
昨日原田先生のことを検索したり、
論文(抄録)をネット上で読んだりして、
原田奈名子先生の取り組んできたことやソマティクスのことが
ぼんやりとながら理解できてきたように思う。

懇親会では、その日講演をした、
東亜大学教授(韓国)で韓国オリンピック委員会強化委員長
趙在基氏と話をした。                              ※3
こんな大物と話をする機会なんて、普通だったらないだろう。
身体の大きく面白い方だった。

続いて、セッション2「武道に身心統合科学の可能性を考える:
嘉納治五郎の事績にならい、今を考える」で
嘉納以前の武道における身心統合論」という発表を行なった
前林清和神戸学院大学教授に話をうかがった。
身体運動文化学会理事長という肩書きから、
前々から疑問だった古武術の動き「なんば」の解釈について
詳しいのではないかと思ったからだ。
一つは、実際の「なんば走り」と言うのは、
どのようなものなのかいうこと。
そこで、特に短距離走における「なんば走り」について聞くと、
(当然ながら)同側の手足が同時に出るといくことはなく
体幹を一枚の板のように前に向けたまま(だから捻らないで)
手は下の方で小さく振って走る、
そう言うことのようだった。
(「なんば歩き」については、現代人が思っているよりも
ずっと小股で歩くのだそうだ。)

また、スポーツ界の一部で広まっているらしい
「2軸」動作について聞いてみたが、                       ※4
前林清和先生はご存じなかっただけでなく
否定的であった。
すくなくとも「なんば」が
2軸と言うことはあり得ないと。
何となく自分で考えていたことと、
あまり違いがなさそうで安心した。

2日目にも、興味深いセッションや発表があったが、
懇親会でいろいろと話ができたことが
一番の収穫かもしれない。
こういう脳を刺激する機会は、
度々持った方が良いと実感した。



※1 帯津先生の”理想の死の迎え方”~共感または関心を引いた

休憩時間などに、その話題で盛り上がる参加者を
何人も見かけてた。
私もその1人だったが。
ただし、内容は秘密にしておきたい。
どうしても知りたい方は、直接メールで問い合わせのこと。
そうしたら、お教えする。


※2 somatics(ソマティクス)

このサイトの『セッション・ワークショップ』のページの説明に説明がある。
原田先生の前任地の佐賀大学のサイトに載っている
原田先生を紹介する文も参考になる。


※3 趙在基

モントリオールオリンピック柔道無差別級銅メダル。
ただし、元来軽重量級(93kg以下級)の選手で、
モントリオール大会でも軽重量級で出場するも
メダルに届かなかったため、
最終日の無差別級にもコーチ陣を説得し出場したのだという。
モントリオールオリンピックは、
韓国が柔道でメダルを初めて取った大会で、
趙氏の他に2人の選手がメダル(銀1、銅1)を獲得した。


※4 2軸動作2軸理論

そもそも2軸動作は、
スポーツバイオメカニクスの学会でも支持を得られていないようだ。
つまり、科学的な知見ではない!?
東京大学大学院深代千之教授の投げかけた疑問・論争に
応じなかった(自著でのみ反論?)ようだが、
その時点で科学者としてはOUTであろう。
 
 深代千之:【誌上討論「走り方」の論点を比較する】誌上ディベートの企画意図.
     トレーニング科学18(1):49-51, 2006.
 深代千之:【誌上討論「走り方」の論点を比較する】二軸グループのディベート拒否.
     トレーニング科学18(2):171-174, 2006.



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プロフィール

フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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