感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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身体能力とは、専門家の使う言葉ではない!(一部の人を挑発してます!)
サッカー日本代表デンマークを破り、
ワールドカップ16強入りを決めためでたい日に、
こんなエントリーを書くのはどうかとも思いましたが、、、、
(恐らく)サッカー関係者から使い始めた『身体能力』って言葉、
ワールドカップでもテレビで『解説者』達がよく使ってますが、
そのいい加減な言葉のあり方を見直しても良い頃だと思います。
アナウンサー達にも
「定義ができない(知らない)言葉を
いい加減に使っているんじゃない。」
と、言いたくなってくる。
(『1億総白痴化』という言葉を思い出す。)

そて、その「身体能力」ですが、
どうやって詳しく説明しようか、難しいのです。
長くなるからです。
一応、誰か(大学教員等の研究者)が定義をしているかもしれないので、
ネットで検索してみました。
そしたら、あるブログ中の「身体能力って何ぞや?」という記事に寄せられた
多数のコメントの中に頷けるものが一つありました。
それを最後まで読んだら、コメントの作者名が
フィジカル系職人』でした。
ちょうど1年前くらいに、私がコメントを送っていたんですね。
すっかり忘れていました。
(自分の考えを書いたコメントだから、共感するのは当然というマヌケな話。)

では、『身体能力』(という語のいい加減さ)についての説明を
に引用して掲載します。

(以下の横線に挟まれた部分が引用部分=一部わかり易いように書き換えました。)



身体能力って何ぞや?」

スポーツ科学用語でもコーチング用語でも
(いわゆる学術用語専門用語でも)なんでもないということを、
最初にご理解下さい。
コンセンサスもないまま適当に使われている、曖昧な言葉です。
学術用語専門用語なら、まずその言葉の意味する内容・範囲などが
明確に定義されなくてはなりません


曖昧な言葉だということは、
身体能力って何ぞや?」という問いに
誰も明確に答えられないことでも、明らかです。
説明されない、あるいは説明を試みているが人によって内容が異なる、
それがこの問いに対する答えです。

昔から学術用語でもあり、一般にも使われている
体力」という言葉があります。                        ※1
この語は教科書的には「身体の構造(体格等)」をも含む概念とされていますが、
まあ一般認識としては体格体力で、
ここに見られる「身体能力とは何ぞや?」という問いに対する答えの
ほとんどをカヴァーできてます。
そこに基礎的な「運動能力」と「スキル」が加わっていると思います。
運動能力学術用語かは曖昧ですが、
スポーツテスト」の内容が「体力テスト」と「運動能力テスト」の
2つで構成されていることから言っても、
体力には入らないものとして区別がはっきりしています。

1.形態(身体の構造)(身長、体重、脚長、脚長の身長に対する比など
 /トレーニングでは高められないものがある)
2.体力筋力瞬発力全身持久力柔軟性
  協応性(コーディネーション)平衡性(バランス)、など
 /ある程度トレーニングで高めることはできる)
3.基礎的運動能力(歩、走、跳、投など多くのスポーツに共通する
  運動形態。比較的単純な技術で可能。)
4.スキル(複雑な技術要素を持つ、競技特有な技術など。)

身体能力という語は、
以上の4つの要素がごっちゃになって使用されていると思われ、
人によって1の体格寄りに認識していたり、
4のスキルに関わることまでイメージしていたりするようです。
この1から4までは、1に近いものほど基礎にあり、
従って1は2の成立の条件となり、
1・2は3の成立条件になり、
1~3は4の成立条件となります。

私自身は、身体能力と言う言葉は使いません。
身体能力などと言う代わりに、体力基礎的運動能力に絞って、
中身を具体的に語った方がいい
と思います。
それでも、一般の方が身体能力と言ってしまうのは仕方がないですが
(そもそも解説者・サッカー指導者が言ってしまうから)、
解説者指導者や大学とかプロの選手が「身体能力」なんて言うのは
勉強不足か認識不足と言うしかない
です。
解説者指導者であれば能力不足と言ってもよさそうです。

アバウトな認識では、アバウトな対処しか出てきません
何故そんな事ができるのか、何故そうできないのかを分析するのに、
要素を細分した上で個々の要素から考察したり、
個々の関係性から考察しなければ、本質に迫ることはできません

要素によってはトレーニング可能であるし、
要素の関係性を煮詰めれば、
新しいトレーニング法の開発や
新しい観点での対策が考えられる
かもしれません。

ファビオ・カンバナーロが、
何故あの身長で世界一のDFの一人でいられたのか?
体力面では瞬発力(ジャンプ力や短いダッシュの加速力)、
平衡性(ボディ・バランスの良さ)、
協応性(器用ということ)が優れていますが、
これらにはトレーニング法があります。
そして、日本人はこれらの要素は
イタリア人に対して(だけでなく白人全般に対して)全く劣ってはいません

トレーニング次第だと思います
あとはスキルや戦術理解(頭脳)の問題ですが、
それらも体力基礎的運動能力を基にして考えないといけないけど、
「身体の問題」として論じると変ですよね。

と、言うことで、ご理解頂けたでしょうか?

posted by フィジカル系職人 | 2009-06-20 19:19



この「身体能力」という語の問題は、
フィジカルが強い」という語の問題とも良く似ています。
(「フィジカルが強い」については、前回のエントリーのコメント欄で、
  質問に対する私のコメントを参考にしてください。)
この二つの語に共通するのは、
まずもって日本語(英語)として「言葉足らず」で内容が曖昧、          ※2
何もわかっていないのにわかった振りをする時に使う語で、
物事にきちんと向き合おうとする人なら
疑問に感じるだろうし、
自らは使おうとはしない語であると思います


これらの語は、
私が知る限りサッカー関係者(解説者・コーチ)が使いだしましたが、
用語についてはもっと明快・厳密だと思っていた陸上競技の関係者が、
テレビの解説で身体能力と言った時は大きなショックを受けました。



※1 体力

体育・スポーツ界で有名なのは、猪飼道夫氏の定義であろう。
このエントリーでは、猪飼氏の体力の定義のうち、
(身体的要素のうちの)行動体力体力の定義として紹介している。
実は、体力の定義は一定ではなく、
研究者によって定義が異なっており、
猪飼氏の定義では防衛体力行動体力とで成り立っている。
運動・スポーツ界では
猪飼氏の定義した(身体的要素のうちの)行動体力に基づいた
理解や説明が採用されていると言っていいであろう。

なお、体力を鍛えて向上させる営みをトレーニングといい、
スキルを磨く営みを練習という。
体力はトレーニングで向上させ得るが、
トレーニングをしなかったりトレーニング負荷が足りなかったりすると
低下する。(例:筋力)
スキルは、一度習得すると長期(数年~数10年)にわたって
練習しなくても保つことができる。(例:自転車の運転)

以前には、上記のような体力とスキルやトレーニングと練習といった用語の
定義が行われたが、今はどうなのだろう?


※2 「身体能力」と「身体能力」は「言葉足らず」で内容が曖昧

身体の能力とは、消化機能も、免疫機能も、組織再生能力も、
何だって身体(からだ)の機能(能力)だ。
だからスポーツ・運動について、
25年前なら身体能力なんて馬鹿な言葉は使われなかった。
フィジカルphysical)は英語で、
日本語に訳せば(この場合)「身体の」という形容詞である。
具体的に「身体の何か」を言い表したければ、
この後ろに何かを意味する名詞が必要である。
肝心な何かを言わないで「身体の」を表現しようと言うのか?
フィジカルが強い」などの言い方は無知を証明する行為となるので、
恥ずかしいから止めるべきである。
(「身体が強い」と言う意味にはならないし、
 日本語としては風邪など病気にかかりにくいこととも取れる。)



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フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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