感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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ベアフットランニング リーバーマンの主張は変!? vol.5
ダニエル・E・リーバーマンは、彼の論文
Foot strike patterns and collision forces
in habitually barefoot versus shod runners
"(抄録)で、
ランニング時の接地時に reafoot strike のランナーのみに見られた
二峰性の地面反力の現れ方に関して、
最初の鋭いピークをランニング障害に関連する接地衝撃と解釈し、
barefoot-forefoot strike にはこのピークが見られない故に
forefoot strike または midfoot strike の方が
接地衝撃に由来する怪我から足や下腿を守るのではないかと
主張している。
簡単に言えば、裸足では
rearfoot strike よりも forefoot strike の方が
ランニング障害が起きにくいと言うのだ。

日本における陸上競技関連または理学療法関連の
スポーツバイオメカニクス運動学の論文を調べてみると、
日本人のランニングにおける接地時の地面反力
二峰性に現れることはごく一般的であるようだ。
このことは、歩行での地面反力にも言える。

歩・走運動時床反力の客観的評価への一考察
(1985年/木下博・寺岡敏郎:兵庫教育大学、生田香明:大阪大学)
(右の論文のPreviewをクリックすれば、無料で大きなサイズで見られます)
という論文を読んでみる。
この日本人を対象にした実験では、
ランニング時に現れた地面反力の最初のピーク(平均)が
1469Nニュートン/力の単位)であり、
体重によって地面にかかる力の約2.3倍となる。
(平均体重65kgなので、地面反力は637Nとして計算。)
この時の走速度が約3.9m/s(14km/h)である。
従って、リーバーマンの実験の表1(Table1)にみる
グループ1と3(共にアメリカ人)の平均走速度とほとんど同じで、
同じく図2(Figure 2)のグラフaにみる
RFS shod(rearfoot strike/靴履き)の impact forceの平均値が
少し小さいぐらいで、大きな違いは無い。

体重によって地面にかかる力の約2.3倍という接地衝撃力
リーバーマンによれば体重の1.5~3倍)は、                   ※1
そんなに問題とする程大きな力なのだろうか?
確かに短時間の間(20ms以下)にかかる力であることを
考慮したとしても、
果たしてそれ自体が直ちに怪我を引き起こす程の力と
言えるのだろうか?
また、この接地衝撃力に大きな幅があることは、
同じrearfoot strikeと言っても個人差が大きいこと、
従ってそれは技術的な差による部分が大きいことも予想される。

リーバーマンは、
二峰性地面反力の最初のピークのみを問題にしているが、
二つ目のピークの方が力が大きいことを無視している。
そして、図1を見る限り、
一峰性barefoot-forefoot strikec)でも
二峰性rearfoot strike(裸足aと靴履きbの両方)でも、
接地時の最大の地面反力の大きさや力積の大きさも、
見た感じでは差が無いように見える。
力積と言うのは
力にその力が働いている時間を掛けたもので、
「物体の運動量をどれだけ変化させるかを表す(wikipedia)」
単なる力よりも物体(人体)に与える影響が大きいことが
よくある。
外傷(怪我)への影響と言う意味では、
力積の方がより重要かも知れない。
つまり、接地期全体の地面反力の最大値や力積を見れば、
rearfoot strikebarefoot-forefoot strike
大した違いはないことになる。

要は、二峰性地面反力の最初のピークを
どれだけランニング障害の原因として評価するか、
その見解が私とリーバーマンとでは
決定的に違うということである。

(この続きは後日)



※1 リーバーマンによれば体重の1.5~3倍

リーバーマンの論文の原文だか何だかよくわからない文章
書かれている。
この文章中に
"RFS runners must repeatedly cope with the impact transient
of the vertical ground reaction force, an abrupt collision force
of approximately 1.5–3 times body weight, within the first
50 ms of stance (Fig. 1a)."
と書いているが、図1(Fig. 1) の a図2(Fig. 2) の a を見ても、
3倍と言うのは読み取れない。
リーバーマン自身の論文のデータなのに、
どういうことだろう?



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Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

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