感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

腸腰筋のストレッチング
前回、腸腰筋に対するパートナー・ストレッチングを紹介しました。

腸腰筋ストレッチング01 写真1

このやり方は、よく紹介されているやり方に非常に良く似ています。
しかし、この写真1では
私の右手(腕時計をしていない方)で押さえているのは、
太腿(ハムストリング)の付け根付近、臀部との境目に近いところです。
通常よく見かけるやり方では、
もっと上の方、骨盤(仙骨)の上を押さえます。
でも、仙骨を押さえるのでは
膝を持ち上げてストレッチしていくと、
骨盤も一緒の動いてしまいやすいのです。
具体的に言うと、
簡単に骨盤の下側(恥骨の辺り)が持ち上がり、
骨盤前傾してしまい腸腰筋が十分に伸ばせません
。              ※1
写真1のように大腿(ハムストリング)の付け根を押さえれば、
骨盤が動くのを食い止められるので、
腸腰筋が(他の股関節屈曲筋も)ストレッチできます


写真1では、持ち上げる方の脚の膝が軽く曲がっていますが、
これが最も膝を持ち上げやすい、
すなわち股関節を伸展しやすいからです。

膝を伸ばしたまま持ち上げると、
テコのアーム(支点から作用点まで)が長くなるので
持ち上げるのにより力が必要になり(要するに重たくなり)、
またストレッチングされる側からすると膝を過伸展されるおそれがあり
痛みを感じたり、緊張して力が入りやすくなったりします。
また、膝を深く曲げてしまうと大腿直筋が伸張位になるので、
大腿直筋が硬いとそれ以上伸びる余裕がなくなり
あまり膝を高く持ち上げられず、
股関節の伸展すなわち腸腰筋のストレッチができません。

ところで、現在、私はこのやり方では
腸腰筋(股関節屈曲筋群)のストレッチングは行なっていません。
現在は、下の写真2のようなストレッチングをおこなっています。        ※2
腸腰筋ストレッチング02 写真2

相手には両脚をそろえてうつぶせに寝てもらい、
腸腰筋(股関節屈曲筋群)ストレッチする側の足を
片手で足首辺りを持って膝を軽く曲げる(約120~135°)ように持ち上げ
反対の手で同じ側のハムストリング付け根付近を動かないように押さえ
同時に(膝の角度を変えないように注意しながら)
足首を手前(自分の方)に引く
腸腰筋(股関節屈曲筋群)がストレッチされます。
ハムストリングを押さえている手で、向こう側(前方)に突き出すように押さえると
足首を手前に引いた動きに引っ張られて大腿が動いてしまうことを
防ぐことができます



腸腰筋(股関節屈曲筋群)のセルフ・ストレッチングの方法は、
以下の1つを紹介しておきます。
(「腸腰筋について 3」の注2を参照して下さい。)
腸腰筋セルフ・ストレッチング01

(2001年撮影)

ポイントは、上体を前や後に傾けず、真っ直ぐに保ちながら、
背中を反らして骨盤を前傾させないために、
ストレッチングの間、骨盤の前最下方にある恥骨
肋骨の下の方(肋骨弓=上方)に引き上げるように
深腹筋に力を入れる
ことです。

最も大切なことは、以上のストレッチングはすべて、
痛みが起こらない範囲で行なわなければいけないということ
です。
ストレッチングを始めてから、途中で腰や下肢に痛みを感じたら、
そのストレッチ法は中止して下さい

ストレッチング中だけでなく、
ストレッチング後しばらくしてから痛みが起こることもあるので、
そんな時もしばらくはそのストレッチングは行なわないようにして下さい

アイシングをした直後にストレッチすること(クライオ・ストレッチング)や、 ※3
数日置いて腰痛が改善してからストレッチすることは、
途中や後に痛みが出ないことが確認できたら、やってもかまいません。
(最後に段落の文章と、注※3は、2009年4月6日に書き加えました。)

※1 骨盤が前傾する
立っている人の骨盤についての説明だとわかりやすいが、
うつぶせに寝ている人の体で前傾と言うと混乱するかもしれない。
写真をもとに解説すると、
骨盤の脚に近い部分(写真では右側/立っている時なら下方)が、
骨盤の頭に近い部分(写真では左側/立っている時なら上方)よりも
上に持ち上げられる(立っている時なら後方に引かれる)動き。
もしくは、そういう位置関係にあること。


※2 現在おこなっている腸腰筋(股関節屈曲筋群)のパートナー・ストレッチング
本当は、写真とまったく同じやり方ではない。
原理は同じだが、より相手の骨盤などを固定しやすく
より広範囲に、そして効果的に筋群をストレッチングするため、
両手に加えて脚を利用したやり方をしているが、
相手に対して脚を使う姿が公開をためらわせるのと、
自分のバランスを崩さずに体勢を安定させることが難しいので、
画像だけでは伝えることが難しいという2つの理由から、
よりやり易い(真似しやすい)方法を公開した。
このやり方は、2007年に大阪で開かれた世界陸上競技選手権大会の際、
大会フィジコのリーダーであり、
日本陸連医事委員会トレーナー部の部長である
岩本トレーナーに教わった、言わば岩本式の腸腰筋ストレッチング法を
私なりにアレンジした方法である。
(岩本トレーナーに感謝!)


※3 クライオ・ストレッチング
クライオ(冷却する)とストレッチングを組み合わせた用語。
アイシングの効果でストレッチングが行いやすくなり、
両者を一緒に行なうことで相乗効果がある。
今後、クライオ・ストレッチングについての詳しい説明を
する機会があるかと思う。


↓この記事に共感したり役立つと思った方は、クリックにご協力ください
スポンサーサイト

テーマ:スポーツ医学・コンディショニング - ジャンル:スポーツ

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://bodyi.blog17.fc2.com/tb.php/45-c4c88cd9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2カウンター



プロフィール

フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



最新記事



最新コメント



最新トラックバック



月別アーカイブ



カテゴリ



FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking



検索フォーム



RSSリンクの表示



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QRコード





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。