感覚派アスレティックトレーナー  身体と会話する日々
マッサージ師、鍼師であり、アスレティックトレーナーでもあるフィジカル系職人が、身体について、スポーツについて、その他よしなし事について綴る、教養系?ブログ
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日本陸連医事委員会トレーナー部
これまでに2回、アスレティックトレーナーについて書いてきました。

日本陸上競技連盟は、
陸上競技の特性に鑑み、陸上競技に合ったトレーナーを養成し、
彼らに登録してもらって役立てていく制度を作り上げて来ました。
この制度の中心にあるのが、
日本陸上競技連盟医事委員会トレーナー部です。

  日本陸上競技連盟医事委員会トレーナー部


初めは陸上競技のトレーナーに必要な知識や技術を学ぶ研修会としてスタートを切り、
数年後には研修会(日本陸上競技連盟トレーナーセミナー)を終了した者を
トレーナー部の部員として登録(C級トレーナー)し、
日本陸上競技連盟の事業に協力してもらう体制が整いました。

  日本陸上競技連盟トレーナーセミナー(2008年度は終了)


登録初年度はC級トレーナーとしてスタートしますが、
陸上競技大会でのトレーナーとしての活動実績によって、
希望すれば1年ごとにB級トレーナーA級トレーナーへの昇格が審査され、
昇格する道が開けるという制度になっています。

C級トレーナーは都道府県レベルや地方レベルの大会の、
B級トレーナーは全国レベルの大会の、
A級トレーナーは国際大会・世界大会のトレーナーを務めることができます。
また、A級トレーナーの中から
日本陸連の主催する強化指定選手・日本代表選手等の強化合宿や
国際大会へ帯同するトレーナーが選ばれます。
(日本代表や国際大会には、ジュニアなどの年代別カテゴリーのものも含まれます。)

私は日本陸連医事委員会トレーナー部に登録されたA級トレーナーであり、
今も時々日本陸連関連の陸上競技大会や国際レースのトレーナーを務め、
かつては強化担当としていくつかの合宿や国際大会に帯同したこともあります。
今後は、この「アスレティックトレーナー」のカテゴリーで、
そうした過去の経験や今後経験する活動について書いてみたいと思っています。


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ATと近しい資格
日本体育協会公認アスレティックトレーナー日体協AT)は、
もともとアメリカのアスレティックトレーナー制度をお手本に
作られた制度と言っていいでしょう。

アメリカには、アスレティックトレーナーを統括する
全米アスレティックトレーナー協会
National Athletic Trainer Association:NATA
という団体があり、
その団体で認定されているアスレティックトレーナーを
Athletic Trainer CertifiedATCまたはCAT)と言います。

ATCは、アメリカ医学会から準医療従事者として認定されていて、
その資格が社会的に認められています。
(この段落は、ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構のサイトの文を参照しています。)

アメリカの大学あるいは大学院に留学して、
このATCを取得して帰国し活動している人達もいます。
その人達も、アメリカの資格は日本の行政が認めないので、
そのままでは日本では無資格になってしまいます。
従って、日本の関係する資格(日体協ATはり師きゅう師あん摩マッサージ指圧師等)を
取得していく人が少なくありません。
ATCの方は、日体協ATよりも高く厳しいAT教育を受けて来た方々なので、
その基礎力は非常に高い
ものがあります。


ヨーロッパなどでは、アスレティックトレーナーの資格は無いのでしょうか?

すべての国について知るところではありませんが、
ヨーロッパや南米などから国際スポーツ大会に参加する国には、
フィジオ Physioというスタッフがアスレティックトレーナーに当たる仕事をしている
のに
出会すことがあります。

Physioとは、Physio Therapist フィジオ・セラピスト理学療法士)のことですが、
こうした職の方がヨーロッパなどではアスレティックトレーナーの仕事をしているようです。

昨年、世界陸上競技選手権大阪大会のメディカルスタッフの一員として
けがをした選手の発見・保護・搬送・救急処置や
選手の要望に応えてコンディショニングのためにマッサージ等を行なう仕事をしました。
こうした我々の仕事は、
日本や北米でなら「Trainerトレーナー)」と呼ばれるのが普通ですが、
世界中から選手やチームスタッフやお客さんが集まるこの大会では、
我々の名称は「Physioフィジオ)」でした。

ちなみにヨーロッパでは、トレーナー Trainer とはコーチのことです。
日本でも、かつて日本体育協会は
公認指導者の名称を「トレーナー」としていたのを、
現在の「コーチ」と変えたようですし、
ボクシングの世界で「トレーナー」というのは
他の競技で言えばコーチの役割の人
(一部アスレティックトレーナー的な仕事を担っています)
のことですね。


また、日本でも「パーソナルトレーナー」という職名を目にするようになって来ました。

この職業は、個人と1対1でトレーニングを指導する、
言わば個人向けフィジカル・トレーニングコーチ
のことです。
「パーソナルトレーナー」という資格は、
日本ストレングス&コンディショニング協会NSCAジャパン
という団体が認定をしています。
NSCA認定パーソナルトレーナーNSCA-CPT

この団体は、アメリカで生まれた
National Strength and Conditioning AssociationNSCA)の日本支部であり、
世界各国に広がるNSCAの認定する資格として広く各国で認知されていて、
認定が厳しいだけでなく資格継続にも研修を義務づけていて
比較的に信頼性の高い資格
と言えるようです。
ただし、アスレティックトレーナーとは役割が違うので
混同しないように注意しましょう。


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日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本体育協会公認アスレティックトレーナー日体協AT)という資格についての続きです。

以前、日体協ATは、
アスレティックトレーナー(通称?スポーツトレーナー)に関して
日本で最も信頼できる資格だと書きました。
(『アスレティックトレーナーという資格』)

しかし、その日体協ATにも様々な問題があり、
理想的なトレーナー資格というわけではありません。


本来アスレティックトレーナーの役割は
医療的側面と運動指導的側面の両面を持っています。

医療的な側面とは、
救急処置をしたり、マッサージをしたり、テーピングをしたり、
リハビリテーションプログラムを組んだりということです。
運動指導的な側面とは、
けがをしたり以前したけがを再発させたりしないように、
けがの予防のためのトレーニングを計画・指導したり、
知識として一般的なけがや病気の予防法や対処法
あるいはアンチドーピングについて教えたり、
選手個人個人の身体的な特徴についてのメディカルチェック等の結果に基づき
けがの予防のためのトレーニングをアドバイス
したりということです。

しかし、日本においては限定的にでも医療的な側面を
アスレティックトレーナーが行なうことができるようにするには、
関係する法を改正したり作ったりする必要があるのかも知れません。
実際には運動指導的な側面に活動が限定されています。

例えばスポーツマッサージは、カリキュラムに入っていますが、
日体協ATの資格しかない人は
実際にはマッサージを行なうことは禁止されている
ようです。

上でリハビリテーションと書きましたが、
正確には、けがや病気後に
日常生活や社会生活(仕事など)を行なえる程度に回復するまでを
理学療法士PT)が担当し、
その後にスポーツ競技の練習や試合に参加できるようなところまで
段階的に回復させるリハビリを
アスレティックリハビリテーション」と呼んだり
リコンディショニング」と呼び、
これをアスレティックトレーナーが担当
します。
この部分は、リハビリテーションとの境界があいまいな部分もあり、
また、理学療法とも方法が重複するものがあります。
それでも、敢えてその中で理学療法士医師でなくても
「法解釈」として資格無しでできるものや運動指導と解釈できるものを、
日体協ATは行なうようにしているのではないかと思います。

  リコンディショニング・ジャーナル


本来の役割から言えば、
医療と運動指導の両分野にまたがる内容を含んだ資格にすべきなのですが、
厚生労働省がこの資格によってできる医療行為を規定することで
文部科学省と協力して日体協ATを国家資格に認定してでもくれない限り、
上記のような制約のある資格のままでいるしかないでしょう。

その為、実際には日体協AT取得者は、
スポーツ現場でATに対して需要の多い
マッサージ(あん摩マッサージ指圧師)
鍼灸(はり師、きゅう師)などの資格を別途取得する人が多いようです。
(私もそうですけどね。)

日体協ATが取得している資格としては、
この他に柔道整復師理学療法士などがあります。
理学療法士はリハビリの専門家なので、
アスレティック・リハビリテーションコンディショニング)が得意なAT
という特色が持てます。
(プロなどには、リハビリやリコンディショニングの専門職への需要も高いようです。)

一人で2つ以上の免許や資格を持っている日体協ATもいます。
資格をとることだけでも、
とても1~2年では済まない職業だということが想像できるでしょう。


以上日体協ATの弱点のようなことを書きましたが、
前述したように日本のATの資格としては最も信頼できるものです。
(授業内容も試験も難しく、
資格認定が始まって12年経った昨年度の資格登録者でも
全国でたったの997名!)

ですから、
お近くに日本体育協会公認アスレティックトレーナーという資格を持つ方がいたなら、
スポーツによるけが(スポーツ外傷・傷害)や体の不調について
積極的に相談してみることをお勧めします。


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アスレティックトレーナーという資格
スポーツ選手に関わる職として、「トレーナー」という職種の人間がいることが、
近年は一般に方々にも知られるようになって来ています。
選手・アスリートの疲労回復に、
怪我のケアに、マッサージしていたり、
アイシングをしていたり、
テーピングをしていたりしている映像をテレビで見たり、
実際のスポーツ現場で見る機会があるからです。
スポーツ好きの高校生の就きたい職業あるいは興味ある職業として、
割合に人気があるようです。

ところが、その名称は、
ある時はただの「トレーナー」、
またある時は「スポーツトレーナー」、
またある時はこのブログのように「アスレティックトレーナー」という名称が使われ、
正式にはどんな名称の職なのかわかりにくいかも知れません。

はっきりと言うと、日本での正式な名称は無いと言っていいでしょう。
そして、その職につくのに必要な「資格」というものも、統一されていません


国が認める「国家資格(免許)」はありませんので、
民間団体(ひどい時には個人)が認定・授与する資格しかなく、
しかも一本化されていないので各々の違いがわからないし紛らわしく、
何よりも世間一般の人々はそのような事実さえ恐らく知らないでしょう

私の家の近郊でも、広告や実際に看板を目にした例で、
「スポーツトレーナー」を養成するとか資格を取れるとか
うたっている学校?(個人経営の塾程度の規模)がありますが、
はっきり言ってそんなところで与える「資格」は社会的に通用しません。


先に「国が認める国家資格は無い」と書きましたが、
(財)日本体育協会公認アスレティックトレーナーというものがあります。
これは日本体育協会が行なっている
「スポーツ指導者」養成事業の一環で養成・認定されている資格
です。
この資格は、財団法人日本体育協会という、
国民の健康増進・体力向上を推進するための事業を行って来た歴史を持つ、
公共性・公益性と信頼性の高い団体が養成・認定する資格であること、

またこの事業では先に「公認スポーツドクター」を養成・認定してきたり、
各種のスポーツ競技の「指導員」や「コーチ」、
一般の方により身近な「スポーツプログラマー」など
さまざまな「指導者」を養成・認定してきたという実績があるので、
「アスレティックトレーナー」に関して
今日本で最も信頼のおける資格と言えるでしょう


日本体育協会で養成・認定しているスポーツ指導者

日本体育協会公認アスレティックトレーナー(日体協AT)の役割
  スポーツドクター及びコーチとの緊密な協力のもとに、競技者の健康管理、傷害予防、
 スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション及びトレーニング、
 コンディショニング等にあたる。


平成19年10月18日現在、日体協ATの総数は全国で997名、
そのうち群馬県では10名しかいません。
ちなみに私も日体協公認アスレティックトレーナーで、
この資格の認定の第1期生で、したがって群馬県初めての日体協AT取得者です。


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プロフィール

フィジカル系職人

Author:フィジカル系職人
職業:マッサージ・鍼治療院経営
   アスレティックトレーナー
生息地:群馬
本名:佐藤 暢彦

身体のこと、治療のこと、スポーツのこと、などなど。日頃考えていること、興味を持っていることについて、書いていきたいと思います。

このブログについて:更新作業は治療室内のMacで行なっていますので、早朝や深夜、休業日の木曜に更新されることは基本的にありません。



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